地震や災害が起きたとき、すぐに持ち出すための「非常持ち出し袋」。
せっかく準備しても、いざという時に手が届かなければ意味がありませんよね。
この記事では、非常持ち出し袋のおすすめの置き場所や、家族構成や生活スタイルに合わせた置き方のコツをご紹介します。
非常持ち出し袋の置き場所は「迷わず取れること」が重要
非常持ち出し袋の基本的な役割は、「避難するときにすぐ持ち出せる」こと。
そのためには、以下の2つが大事です。
・手が届きやすい場所
・避難経路に近い場所
たとえば、次のような場所が理想的です。
・玄関まわり
・シューズボックスの中や横
・廊下の隅にカゴや収納ボックスを置いて収納
玄関は避難ルートになりやすく、家族全員が共通して使う場所でもあるのでおすすめです。
・寝室の近く
特に夜間の災害に備えて、寝室近くに小さめの非常持ち出し袋を用意するのも安心です。
ベッドの下やタンスの横など、手が届く場所に置いておきましょう。
置き場所別のメリット・デメリット
置き場所 | メリット | デメリット |
玄関 | 外に出やすい/家族で共有しやすい | 高温多湿になることも/来客時に目立つ可能性 |
寝室 | 夜間の地震でもすぐ取れる | 家族と別室の場合、取りに行けないことも |
リビング収納 | みんなが集まる場所/見失いにくい | 荷物が多くて収納に余裕がないことも |
車の中 | 外出時でも安心/予備として便利 | 真夏の高温・盗難リスクに注意 |
階段下・納戸 | スペースを取りやすい/まとめて保管可 | 出口から遠いと避難時に不利 |
家族構成やライフスタイル別の工夫
家族構成やライフスタイルによって、すぐに手が届く場所、迷わず取れる場所は変わってきます。
一人暮らしや高齢の方の場合
玄関のドア横に吊るすタイプの袋 → 掴みやすくて便利です。
杖や歩行器の近くに置いておく → 移動と一緒に持ち出せるように。
寝室のベッド横や枕元に → 転倒してもすぐ手が届く場所が安心。
子どもやペットがいる家庭
玄関・リビング・子ども部屋に小分けして配置 → 家族それぞれの動線に合わせて置きましょう。
玄関収納・親の寝室に家族分まとめておく → いざという時に動きやすい。
ペット用の避難グッズも一緒にまとめておく → キャリーバッグの中に非常食やトイレシートを入れておくと便利です。
「隠す」より「使いやすく見える収納」を意識
非常持ち出し袋は、しまい込むよりも「見えていても生活になじむ」置き方がおすすめです。
・おしゃれなトートバッグやリュックに入れて、玄関にかけておく(視認性が良い)
・カゴや収納ボックスに入れて、廊下やリビングにさりげなく配置(インテリアになじませる)
・家族ごとに名前入りタグを付ける(誰の持ち物か一目瞭然)
季節や体調の変化に合わせて、中身を定期的に見直す仕組みもあるとベストです。
複数の場所に分散するのもアリ!
一か所だけでなく、「小分けにして数か所に置いておく」という方法も有効です。
たとえば…
・玄関:メインの非常持ち出し袋
・寝室:ライト・スリッパ・ラジオなど最低限のもの
・車の中:外出先の被災に備えて
どこかが使えなくなっても、別の場所に用意があれば安心ですね。
まとめ:非常持ち出し袋は、置き場所で“使えるかどうか”が決まる
非常持ち出し袋は、準備することがゴールではなく、「いざという時に使えること」が大切です。しかし、非常持ち出し袋を用意して満足してしまう方も少なくありません。
繰り返しますが、いちばん大事なのは「いざという時に、すぐに持ち出せるかどうか」です。あなたと家族の命を守るために、置き場所、いま一度見直してみませんか?
ちょっとした工夫で、いざという時の安心感がグッと変わりますよ。