外出中に被災したら?不安を減らす備えと行動マニュアル

いま地震が起きたらどうする?

ちょっと近所へ買い物に出かけたとき。

バスを待っているとき。

ふと立ち寄ったお店の中。

そんな何気ない日常で、もし突然、大きな地震が起きたらどうしますか?

 

自宅の防災は気にしていても、外にいるときの備えまでは考えたことがない…という方も多いかもしれません。

でも、ほんの少しの「心づもり」と「持ち歩き」で、いざというときの安心感はぐんと変わります。

この記事では、外出中に被災したときの不安を減らすための準備や行動のポイントを、無理なくできる範囲でご紹介します。

 

外出中に被災するリスクとは?

地震、台風、集中豪雨…自然災害は私たちの生活のすぐそばにあります。

災害が発生した瞬間、自宅にいるとは限りません。

屋外や移動中だった場合、次のようなリスクが発生します。

  • 交通機関のストップで帰宅困難に
  • 通信障害で家族と連絡が取れない
  • 避難経路や避難所が分からない
  • 建物の倒壊や落下物によるケガ

外にいるからこそ、迅速な判断と「自分を守る知識」が必要です。

 

外出先別の被災シナリオと課題

外出中といっても、状況はさまざま。ここでは、電車の中、商業施設、観光地など遠方にいる場合の3つのシーンで起こりそうな状況と、その際に求められる行動について考えていきましょう。

 

通勤中・移動中の場合

電車は地震が発生すると緊急停車します。次の駅へ向かう途中で停止した場合、「車内に閉じ込められた!」という不安から、パニックになる人がいるかもしれません。

緊急ボタンを勝手に押して、車外へ出ようとする人が出てくる可能性もあります。

 

しかし、これは非常に危険な行為です。被災した場合は、駅員の指示に従いましょう。状況によっては、線路上を歩いて避難することになります。

 

また、ホームで被災した場合は電光掲示板や電灯の下を避け、安全な場所に移動しましょう。バッグなどで頭を守り、姿勢を低くして揺れが収まるのを待ちます。

出口へ向かって走り出すのは危険です。駅員の指示・アナウンスに従いましょう。

 

商業施設にいる場合

普段から訪れる機会が多い商業施設の非常口、どこにあるか知っていますか?何度も行ったことがあるのに知らないという方も多いのではないでしょうか。

 

これが慣れない場所であれば、なおさら避難経路が分からず、不安が増しますよね。商業施設で安心して過ごすためにも、事前に非常口を確認しておくことが大切です。

 

もし非常口がわからない状態で被災してしまったら、スタッフの指示をしっかり聞いて、その指示に従って避難しましょう。慌てて出口に向かって走り出すと危険なので、落ち着いてスタッフの指示に従います。

 

非常口の確認やスタッフの指示をしっかり聞くことが重要です。

 

観光地など遠方にいる場合

旅先で被災した場合、不慣れな土地なので不安になることが想像できますが、まずは自分の身の安全を確保しましょう。その後、地元の方や施設のスタッフなどの指示に従って避難します。防災アプリなどで信頼できる情報を得ることも重要です。

 

また、自宅から離れていると、家族の様子が分からず気が焦りますよね。モバイル通信ができない状況も想定して、複数の連絡手段を準備しておきましょう。

 

外出中でも安心するための事前準備

外出中の被災に備えて、できることは意外とたくさんあります。

 

家族間の「安否確認ルール」を決めておく

  • 災害用伝言ダイヤル(171)やLINEの災害通知を活用
  • 「連絡が取れないときは◯◯公園に集合」など、集合場所の設定も有効です

 

スマホの防災力を高める

  • 防災アプリ(Yahoo!防災速報、NHKニュース防災など)のインストール
  • オフラインで使える地図アプリも便利
  • 常に70%以上の充電を意識し、モバイルバッテリーを持ち歩く

 

携帯防災グッズを用意する

  • 小型ライト
  • 簡易トイレ
  • ウェットティッシュ
  • 非常食(ラムネやゼリーなどでもOK)
  • ホイッスルやマスク
  • モバイルバッテリーなど

「ポーチひとつ分」くらいに収めて、普段のバッグに入れておくと安心です。

 

外で被災したときの基本行動マニュアル

災害発生時、まずは「自分の身を守る」ことを最優先に。

 

安全確保が第一

  • 建物のそばやガラス窓から離れ、頭を守る
  • 地震後はブロック塀や看板の下には近づかない

 

正確な情報を集める

  • SNSは便利ですが、誤情報も多いため注意が必要です
  • ラジオや公式アプリ、自治体のツイッターなど、信頼できる情報源を使う

 

無理な帰宅はしない

  • 帰宅困難者となり、二次災害に巻き込まれる可能性も
  • 一時待機所や公共施設の案内に従うのが基本です
  • 勤務中の場合は勤務先の指示に従う

東日本大震災の発生時、私は当時の勤務先から「社内待機」の命令が出たため、勤務先に1泊しました。

 

家族や高齢者が自宅にいる場合の対策

外出中に被災したとき、特に心配なのが家族の安否。

特に高齢の親や小さな子どもがいる家庭では、日ごろの備えが命を守ります。

 

自宅に「在宅防災セット」を常備

飲料水、非常食、懐中電灯、簡易トイレなど

最低限、家族の分は用意しておく

 

固定電話がなくても安否確認できる方法を知っておく

LINEの「位置情報共有」機能

安否確認アプリ(ココダヨ、Yahoo!防災速報など)

 

ご近所とのつながりが命をつなぐ

高齢者や一人暮らしの方同士で「見守りグループ」を作る

「○○さんの家に連絡がつかなかったら私が確認に行く」などの役割分担も有効です

 

まとめ:外出時の「備え」が、家族の安心につながる

外出中に災害が起きるのは、誰にでもあり得ること。

だからこそ、「家族と連絡が取れないときにどうするか」「自分が帰れない時の備えはできているか」が大切です。

家族で共通の防災アプリをインストールしておく、災害用伝言板の使い方を覚える、家族の集合場所を決めておくなど、できることから実践していきましょう。

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