あなたは「防災」と聞いて何を想像しますか?
おそらく、「防災リュック」を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。地震や台風など、災害はある日突然やってきます。だからこそ、いざというときにすぐ持ち出せる「防災リュック」を準備しておくことが大切なんですね。
でも、「何を入れたらいいかわからない」という方もいるでしょう。
そこで今回は、最低限そろえておきたい基本のアイテムを10個にしぼって、誰でも無理なく始められる備えをご紹介します。あわせて、「女性目線の工夫」や「軽くて使いやすい備え方」もまとめました。
防災リュックは“避難生活の備え”
防災リュックとは、地震や災害が起きて避難所での生活が必要になったときのために準備するもの。水や食料、着替え、簡易トイレなど、ある程度の期間を過ごすためのグッズを入れておくのが基本です。
普段から家に置いておき、いざというときに背負って避難する“非常持ち出し袋”ですね。
なぜ“最低限”が大事?重すぎるリュックは命のリスクにも
「心配だからあれもこれも」と詰め込みたくなりますが、重いリュックは避難の妨げになることもあります。特に私たちアラ還世代では、足腰への負担が大きく、持っていても実際には運べない…というケースも。
防災リュックの重さの目安は、一般的に体重の20%程度といわれています。体重が50kgの方であれば10kgが目安ということになりますね。
しかし、実際に避難するときのことを想像すると、おそらく防災リュックのほかに、お財布や自宅の鍵などが入っている、普段使いのバッグも持っていきたくなるでしょう。それらを持って歩いて避難することを考えると、だいたい5kg以内に収めることが理想といえそうです。まずは「必要最低限の備え」から始めましょう。
最低限そろえたい!防災リュックの基本アイテム10選
それでは最低限、防災リュックに入れておきたいものを10個、紹介します。
① 飲料水(500mlペットボトル×2本)
1人1日2リットルが目安ですが、まずは持ち運びやすさを優先。500mlを2本、計1リットルでも十分なスタートです。
② 非常食(すぐ食べられるもの)
水や火を使わずに食べられるものを。レトルトのおかゆ、ビスケット、ようかん、カロリーメイトなど、食べ慣れているものがおすすめです。
③ 懐中電灯+乾電池
夜間の停電時、明かりがあるだけで不安はぐっと減ります。軽量のLEDライトや手回し式ライトがあると安心です。
④ 救急セット(絆創膏・消毒液・常備薬)
基本の応急手当ができるものに加えて、ご自身の持病に合わせた薬とお薬手帳のコピーも忘れずに。
⑤ マスク・手袋・タオル・スリッパ
感染症予防やケガ予防のために必須のアイテムです。
⑥ 簡易トイレ、ウェットティッシュ&ポケットティッシュ
トイレが使えないとき、手が洗えないとき、清潔を保つための必需品です。軽くてかさばらないのもうれしいポイント。
⑦ ホイッスル
助けを呼ぶための、救助用の笛です。
⑧ 携帯ラジオ(またはモバイルバッテリー)
災害時にはスマホがつながらないことも。乾電池式ラジオや手回しタイプなら、電源不要で情報収集が可能です。
⑨ 下着、靴下、アルミブランケットなど
季節に合わせて必要なものを用意しましょう。
⑩ 保険証や身分証のコピー
避難所での医療支援や情報確認に必要です。
女性のためのプラスワンアイテム
最低限の備えに、「自分らしくいられる工夫」を少しだけ加えると、心の安心につながります。
- 生理用品(止血や応急処置にも使えます)
- スカーフやストール(寒さ対策や目隠しに)
- ミニ鏡(顔や傷の確認用)
- ハンドクリームやリップ(乾燥対策と気持ちの落ち着きに)
私は携帯用のヘアブラシを追加しましたが、おりものシートや吸水パッドなどを入れておくのもいいですね。
重くならない範囲で、自分らしい「快適さ」をプラスしてみてください。
100円ショップでもそろう!コスパのよい防災グッズ
防災用品というと専門店で扱っている高価なものをイメージしがちですが、100円ショップでも役立つアイテムがたくさんあります。
- LEDミニライト
- 圧縮タオル
- ジップ付き保存袋
- 携帯歯ブラシセット
- ポリ袋(ごみ袋・トイレ袋にも)
少しずつ集めていけば、無理なく・負担なく備えが完成します。
備えを「見える化」しよう!チェックリストのすすめ
リュックの中に何が入っているか、意外と忘れてしまいがちです。そこでおすすめなのがチェックリスト。
<防災リュック チェックリスト>
□水 | □簡易トイレ |
□食料 | □携帯ラジオ |
□懐中電灯 | □ホイッスル |
□乾電池 | □着替え |
□絆創膏 | □アルミブランケット |
□消毒液 | □ |
□常備薬 | □ |
□マスク | □ |
□ウェットテイッシュ | □ |
□ポケットティッシュ | □ |
紙に書いたリストをリュックのポケットに入れておけば、家族が中身を確認しやすくなるメリットもあります。3か月〜半年ごとの見直しが理想です。
ちなみに、これらすべてをリュックに詰めてみました。
まだ余裕はありそうですが、ひとまずこのままで。
手前左側のポケットには懐中電灯と電池、ホイッスルを入れました。
手前右側のポケットには100円ショップで購入したレインコートを。
すべて詰めたところで重さを測ったら、4kgでした。お水2本くらい追加してもいいかな?と思ったけれど、背負ってみたら想像していたよりも重く感じたので、追加するのは止めました。
あなたも、防災リュックを用意したら、必ず背負ってみてくださいね。
まとめ:まずは「今日からできる一歩」を
防災リュックの中身は、すべてを一度にそろえようとしなくて大丈夫。水と懐中電灯、非常食だけでも立派なスタートです。
大切なのは「何もしていない」状態を卒業すること。そして、あなた自身が「安心できる備え」を少しずつ整えていくこと。
今日から、自分と大切な人のために、“最低限だけど安心できるリュック”を用意してみませんか?